1.アレルギー
カビは花粉などにくらべ飛散しやすく、空中に浮遊しているカビの胞子や、その代謝物が原因となっておこります。
呼吸の際鼻に入ったり、あるいは食物から口に入ったりすると、アトピー性皮膚炎やじんましん、喘息や鼻炎や結膜炎など、様々なアレルギー性の症状を引き起こすことが考えられます。
2.夏型過敏性肺炎
夏型過敏性肺炎は、夏に咳が出て息苦しくなり、微熱が続いてやがては高熱が出るという特徴を持っています。
毎年、夏に発症し、涼しくなる頃に治まりますが、その原因はトリコスポロンというカビで、特に浴室と脱衣所の間、台所の流し台、窓付近の畳に多いといわれています。その胞子を吸いこむとアレルギー反応が起こり、ついには肺炎になってしまいます。古い日本家屋などに住んでいる方など要注意です。
3.肺アスペルギルス症
別名コウジカビとも呼ばれるアスペルギルスというカビは、味噌やしょうゆ、お酒などの発酵にも使われているのですが、肺に入ってしまいますと、気管支肺アスペルギルス症の原因になってしまします。
このカビは、食品、畳、カーペット、衣料品、エアコンダクトなどに潜んでおり、健康な人はめったにかかることはありませんが、過去に肺結核にかかって肺が壊れた人や、塵肺症、肺線維症、サルコイドーシス、気管支拡張症などで肺が壊れた人には要注意です。また、現在重い病気があり、抵抗力が落ちている人やステロイド剤を服用している人も要注意です。
体の中に起きるカビの病気で、このアスペルギルス症は日本で最も多い病気ともいわれています。
4.カンジダ症
カンジダは口の中や便、粘膜分泌物に存在するカビの一種で、健康な状態でしたら特に人体への影響はありません。
しかし、抵抗力が落ちていたりすると体内で繁殖してしまう炎症性の病気です。皮膚角層・角膜・口腔・性器・粘膜などがおかされる表在性カンジダ症と、皮膚深部・気管支・肺・消化管などの内臓がおかされる深在性カンジダ症とがあり、モニリア症とも呼ばれます。
ほおっておくと全身に病巣ができてしまう可能性がありますので気をつけましょう。
|